次の日、勿論僕はいつものように出社しなければならなかった。朝９時に出社するのは間違いなく僕一人なので、不安だった。あの後、山本さんがどうなったのか僕は知らない。
また同じようなことが起きないとは言い切れない。今日ぐらいは１１時ぐらいに出社しようかなと思ったが、結局しっかり９時に出社することにした。
出社すると１階の鍵置き場に会社の鍵があった。ホッとした。鍵がなくなっていたら、僕は１１時ぐらいまでどこかで時間を潰していようと思っていたのだが、幸いまだ誰も来ていなかったので、僕は鍵を取り１２階に上がりオフィスの鍵を開けた。ヘンな緊張感があり、そわそわしながら、タイムカードを印字して、自分の席に向かった。
ふと目に入ったホワイトボードには山本さんの名前があり、その横には「病気静養中」と書かれてあった。入院したんだろか？細かなことは誰かに聞かないと分からないが、本当に入院したのだとしたら、当分会社に来ないのだろうか。
個人的にはもう会いたくないという気持ちが強かったので、そうなってくれると非常に有り難かった。
