自己尊重トレーニングは男性は参加できないので、詳細は分からないが、参加者全員がすばらしいと口を揃える「NPOじょむ」の人気講座だ。
今回のファシリテーター養成講座は、その講座を自分で開催できるようになることを目的としている。
代々木公園付近のオリンピック会館というところで開催。10時から17時で、全3回で4万円(テキスト代込み)。参加者は10人ぐらいで、僕以外は全員女性。僕より年配の人が多い。参加して感じたのは、参加者の意識が高い!
最初にテキストの説明があった。高山直子さんがファシリテーションするときに、注意しているポイントがぎっしり書かれている。キングサイズのファイルですごいボリューム
その中には、出席簿やチェックシートも入っていて、自分が講座をするときに、必要なものがすべて入ってます。これだけあればいいのかもしれない(笑)。
アイスブレイクは他己紹介
テキストの説明のあとは、アイスブレイク。自己紹介をするのだが、ここでは他己紹介を行う。自分の隣の人と話をした後に、その人をみんなに紹介する。たまにやったことあるが、今回初めて意図を理解した。
- たった今知った情報をみんなに伝えようと必死に考える。
- 自己紹介に責任が生まれる。
- ネガティブなことはもちろん言わない。
聞き手が聞いて印象に残った話をするから、たとえば、ある人は、○○さんはすごい紅茶が好きで、いろんなことにこだわってるんですよ。と紹介していた。
自分で紹介するとそうはならない。
また、紹介するときに、その人のよさを一言付け加えてください。と高山さんから付け加えられる。すると、笑顔が素敵な○○さんの紹介をさせていただきます。と他己紹介が始まる。
自然に笑顔が生まれる。
アイスブレイクの目的を見事に達成してる。
素晴らしい!
短所を長所に変えるトレーニング
その後は、本日のメインテーマの短所を長所に変える。という講座を受ける。
詳細は受講していただくのがよいと思うが、短所の話をしているのに、笑顔や笑いが絶えないのが印象的だった。そういう場作りをすごく意識している。この講座では問題を解決しようとはしない。
問題の根底にあるポジティブな要素に目を向けて、問題を受け入れることに重点を置いている。メンタルコントロールだ。できないことを指摘するより、できることを指摘するほうが前向きだ。
概要をみんなが理解したら、グループごとファシリテーターを決めて、早速実践してみる。学んだことをすぐに実践して、場作りのスキルを磨いていく。高山さんは基本的に見てるだけ。困っていたら助けてくれる。
ファシリテーターは黒子
高山さんは、ファシリテーターを共育者(きょういくしゃ)と言っている。何かを教えるのではなく、共に学ぶ。自分の意見を言う人ではなく、黒子に徹する。それが彼女のファシリテーターポリシーだ。
面白いと思ったのは、経験が浅いほうが共に学べるケースがあると彼女が考えていること。みんなから先生と言われるようになると、フラットな関係を作りにくくなるからだろう。
そう考えると、参加者が講座を行えば、高山さんとまた違った講座になるのだろう。他の人がファシリテーターしているときにそんなことを思った。というのは、みんな普通に実践出来てるんです。
今回のスキルはビジネスシーンすべてに有効なわけではないとは思う。ただ、相手の立場を理解して、モチベーションを上げるには、問題を解決しないことも時には効果的だと考えることができた。
朝10時から17時までワークショップは続き、クタクタになったが、普段の仕事やIT系イベントとはまったく違う視点の講座だった。
ファシリテーター養成講座はあと2回続く。
一般的なファシリテーターとは少し違う。
次回、自分がどんな感想をいただくのが興味深い。
講座改善案
- 配布テキストにノンブル(ページ番号)がないのは分かりにくい。
- 配布テキストが作るのがすごい大変そう。もっと合理化できそう。
- 受講者の声をサイトに掲載する。
- 受講者を講師にして、少し安くしてはじめてもいいと感じた。
- 講座タイトルを変えたほうがいいかもしれない。
じょむの「自己尊重トレーニング」ファシリテーター養成講座は終了しています。その後、ファシリテーター養成講座の第3回に参加しました。