YouTuberのガーシーを取材していた朝日新聞のドバイ支局長の伊藤喜之さん。取材内容が朝日新聞で出せなくて、会社を辞めて本を出しました。
それが「悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味」です。ギャンブル依存症のガーシーが、なぜドバイでYouTubeをはじめることになったのか書かれています。
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ガーシーとは
東谷義和のガーシーchがスタートしたのは、2022年2月14日。その日にたまたまYouTubeで見てしまって、なんだこれは!と思ったのを鮮明に覚えています。ガーシーの必死の形相がすごかった。
東谷 義和(ひがしたに よしかず、1971年〈昭和46年〉10月6日 – )は、日本の実業家、政治家、前参議院議員(1期)、元YouTuber。 2023年4月14日に国際刑事警察機構より国際手配された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/東谷義和
悪党
この本「悪党」は、ガーシーとそのまわりにいる人物(悪党?)への取材メモだけど、臨場感があって面白い。ガーシーのYouTubeを見ていたら知っていることが多いけど、いろいろ繋がって面白かった。
ガーシー一味と表現される彼の仲間たちの取材がベース。YouTubeを見ていたら、麻生泰さん、立花孝志さん、高橋理洋さん達との関係はわかる。でも、裏方の人はわからない。ガーシーをドバイに呼んだ秋田新太郎さんや、映像編集している池田俊輔さん、ガーシーの親も妹にも取材しているのが面白い。
力はあるけどテレビに居場所を作れなかった人がYouTubeに集まったように、力はあるけど大道から外れた人間がドバイに集まっているようです。新しい価値は違う場所から生まれる。
結果的に、この本「悪党」が出た頃、ガーシーは参議院議員を除名させられた。欠陥がある人を排除していく日本。人のネガティブな部分にフォーカスして足の引っ張り合いをする日本。個性的な人が日本に残るイメージがわかないのが残念です。
忖度ないメディアは面白いけど続かない
メディアについても考えさせられる。メディアは儲かっていないほうが尖っていて面白い。スポンサーがつくと、必ず忖度は生まれる。そして、魅力はなくなる。ガーシーも同様。
失うものがなかったガーシーは忖度ない情報をYouTubeで発信してマネタイズした。1人週刊誌だ。最初のインパクトはすごかった。面白かった。だけど、叩かれたくない人たちはうまく立ち回っていく。さらに、マネタイズされてくると、だんだん歯切れが悪くなり、メディアとしての価値は下がっていった。ガーシーの暴露はメディアの始まりから終わりまでも表現していると思う。
朝日新聞が出せなかった記事を、講談社が出したのも面白い。ちなみに、この本に関して、朝日新聞が、著者と講談社を抗議している。著者が朝日新聞在籍中に取材した内容が無断利用にあたるという考えだ。
朝日新聞社(代表取締役社長:中村史郎)は、講談社が発行した書籍「悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味」(以下、本件書籍)について、本社が著作権を有する原稿や退職者による在職中の取材情報の無断利用、誤った認識や臆測に基づく不適切な記述などの問題が認められたことから、著者である弊社元ドバイ支局長 伊藤喜之氏と発行元の講談社に対し、厳重に抗議するとともに、相応の対応を求める書面を送付しました。
https://www.asahi.com/corporate/info/14871159
講談社の気持ちはわかるけど古い。講談社が世の中に出せば何も問題なかった。まさに利権であり、忖度です。ということで、メディアのあり方を考えさせられました。
ガーシー取材ボツで朝日新聞退社/国際指名手配の中出版/抗争中の山口組幹部に接触/伊藤喜之
僕はガーシーのことを好きでも嫌いでもないけど、顔出しで情報発信する人を尊敬しています。発信者の名前が出ていない情報はあまり信用していません。そして、メディアに強い関心があるので、ついつい見てしまいます。
ガーシー(東谷義和)の本は幻冬舎からもでています。箕輪厚介さんが企画編集した「死なばもろとも」です。こっちも面白いけど、悪党のほうが好きです。伊藤喜之さんの覚悟を感じるからです。「死なばもろとも」はリアルっぽくキレイにまとめられている感じがします。
伊藤喜之さんの今後に期待!YouTubeにでていたので紹介しておきます。
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