滋賀県に行ったらラ コリーナ(La Collina)は行くべき!圧巻の空間です。ラ コリーナは滋賀県近江八幡市にある観光施設で、老舗和菓子「たねやグループ」が運営しているテーマパークのようなお店です。
ラ コリーナ近江八幡
広い敷地にたねやオフィス、クラブハリエ工場、レストラン、土産売り場などがあります。自然と調和した建築と広大な敷地がめちゃ気持ちいいです。La Collinaはイタリア語で「丘」という意味。
建築家、藤森照信さんが手がけた大自然の中の建築です。すごく広い!自然豊かな景色が最高!宮崎駿さんの世界観と言われているんですが、本当にそんな空間です。たねや本社もカッコイイけど、ラ コリーナはヤバい。ここまでこだわって作れたら楽しそう。
クラブハリエの工場見学ツアーが有料であります。時間制なので、絶対ツアーに参加したいなら予約したほうがいいです。バームクーヘンを作っている工場は自由に見学できるので、見たいだけならツアーに参加しなくても大丈夫。工場ツアーは大好きなんですが、今回は時間があわなくてツアーには参加してません。
工場内はバームクーヘンのいい匂いがしていて、店内には「できたて」と書かれたバームクーヘンが売ってます。そら買うでしょ。そらおいしいですよ。敷地は広いので最低1時間は見ていた方がいいと思います。駐車場も広いです。
本が2冊売っていたので、あとでチェックしようと思っていたら、そのうち1冊は書店流通してなかった。手にとって見なかったことを後悔しています。
建築家の藤森照信氏が設計した空間
建築家の藤森照信氏が設計した空間がインパクトがありました。東京2020オリンピック・パラリンピックのときに、パビリオン・トウキョウ2021という展示があって、8名の建築家が設計したパビリオンが都内に設置されました。その時に新国立競技場の近くに設置された茶室「五庵(ごあん)」が藤森照信氏の建築でした。
広島に行ったときは、「松堂(しょうどう)」を見た。神勝寺(しんしょうじ)の受付・寺務所です。禅と庭のミュージアムにあって居心地がいい空間だったんですが、奥にあった名和晃平氏が手掛けた洸庭(こうてい)のインパクトが強すぎてそこまで記憶に残ってなかったんです。
で、今回がラ コリーナです。遠くから近づいていくときにワクワクしました。自然の中に溶け込むユニークな建築です。たねやが藤森照信氏に依頼したわけですが、こんな空間を作るたねやってどんな会社なんだろう?と思って、本を読みました。
近江商人の哲学「たねや」に学ぶ商いの基本
1872年創業の和菓子店たねやの4代目代表取締役社長 山本 昌仁さんの著書「近江商人の哲学「たねや」に学ぶ商いの基本」です。
たねやの会社宣伝と、商品宣伝、そして滋賀宣伝です。知らないことが多かったから勉強になったし面白かった。会社に興味を持ったし、滋賀という場所にも興味を持った。
近江商人という言葉を知らなかった。大阪と東京を移動するとき、通過地点だった近江国(現在の滋賀県)に近江商人と呼ばれる商人がいた。近江に本宅を置き、各地で仕入れて、各地で売った。足を使ったせどり。
成功の裏には、「三方よし」という考え方があるようです。「売り手によし、買い手によし、世間によし」というのを大切にしているそうです。そんな理想論が成り立つのか?という気持ちもある。だけど、近江八幡に行ったとき、滋賀には長く続いている企業があるの実際に見たから、妙に納得させられた。あと、アメリカ人建築家のヴォーリズとのエピソードも興味深い。
和菓子で有名なたねやですが、息子さんが生まれたときに、奥さんが「これから西洋文化の時代だ。西洋で修行してこい。」と言って、息子の1人が西洋で修行して帰ってきて、クラブハリエが生まれたそうです。たねやすごい。クラブハリエすごい。
和菓子
実は、和菓子を食べない。お菓子にあまり興味ない。だけど、日本人として和菓子のことを知っておきたいと思った。去年大奥を見て、花びら餅を知って、正月に花びら餅の食べ比べをした。たねやのも食べたが、たねやの花びら餅には紅色の菱餅が入ってるそうです。もちろん知らなかった。催事による和菓子も知らなかったし、季節ごとに和菓子があることも知らない。
ちなみに、たねやには原始米で作った餅がある。その一方で、正月の花びら餅にはトレハロースが入っているからモチモチ感がすごくて日持ちする。相反することもしつつ、試行錯誤しながら商品開発している印象を受けた。
父から教わったことがあるとすれば、菓子作りではなく、食べ方でしょうか。和菓子は必ず手で食べろと教わりました。手で触れば、口に入れる前にもうその状態がわかる。非常に職人的な感覚ですが。
本に書いてましたが、ラ コリーナ近江八幡にはバームクーヘンのバームマンを置くアイデアがあったけどボツになったそうです。絶対にあった方がよかったと思う。残念です。
ラ コリーナは本を読んでから行くほうがオススメです。
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