北海道の函館近くにある上ノ国町という場所に面白いワイナリーがあります。オーナーの丸山さんとお会いする機会があって、ワインに詳しくない僕が、流れに身を任せるままに行ってきました。12月13日から15日の2泊3日旅行メモ
上ノ国町ってどこ?
上ノ国町の読み方は「かみのくに」、神々しい地名です。15世紀ころは、北海道南部の日本海側が上ノ国、太平洋側が下の国(しものくに)と呼ばれていました。下の国は現在の函館で、下の国という地名はもう使われてないです。
上ノ国町は函館から車で1時間半ぐらい。電車の場合は、木古内駅が最寄り。北海道新幹線の停車駅で、北海道最南端の新幹線駅です。
冬の函館は寒かった。
小学校の体育館がワイナリー
2022年1月にオープンした上ノ国町ワイナリーは廃校になった小学校をリフォームしているんです。体育館がワイナリーになっているからバスケットゴールが残っている。手作り感がいい感じ。
事前にアポを取ればワイナリーの見学もできます。ワイン製造の様子が見れますが、工場見学が大好きなので楽しかったです。
ワインは、上の泡(辛口ロゼ スパークリングワイン)、上の赤(赤ワイン)、上の白(白ワイン)があって、試飲したり購入できるので、ワイン好きにはたまらない。
10人ぐらいで行ったんですがずっと飲んでました。超楽しかったです。ワイン好きグループでのんびり滞在がオススメ。
GACKTオリジナルワイン
ワイナリーの隣にはぶとう畑があって2000本を有機栽培してます。北海道の豊かな自然と上ノ国の地域の特色を生かしたワインを作っているんです。
ワイン好きで知られるガクトさん(GACKT)とコラボレーションもしています。ガクトさんがぶどう畑に赤ワインの「ピノ・ルワール」の苗木を植えてオーガニックにこだわったオリジナルワイン「GACKT Wines」を作っているそうです。
ぶどう畑にはGACKT Vineyardの看板があって、2023 ピノ・ノワールと書かれていました。
冬は真っ白。
北海道サテライトオフィスに宿泊
ワイナリーはサテライトオフィスになっていて、作業場所や広いスペースもある。教室は宿泊施設になっていて泊まれます。企業研修によさそう。もちろん旅行者も宿泊できます。ホテルサイトでも出てきます。
ワイナリーに泊まりたい人は要チェックです。
サテライトオフィスなので部屋は超快適。
ネットと電源はもちろん、LANケーブルの口、暖房、加湿器、冷蔵庫など必要なものは全部揃ってました。共用のトイレ、大きめの風呂、コーヒーマシン、暖炉もあります。
釣り・スキー・温泉が楽しめる
ワイナリーの目の前には小さいゲレンデがあるし、すぐ近くの湯ノ岱温泉(ゆのたい)もローカル感がいい感じです。温泉で売っていたヤーコンがおいしかった。
地図を見ると、近くの川に天然の足湯があるみたいなんですが、雪がすごかったので確認できず。
あと、釣りができます。近くの川では川釣りができて、海まで行くと海釣りもできます。時期によって釣れる魚は違うので釣り好きはチェックしてみてください。12月に行ったので残念ながら釣りしてません。
アイヌと和人の歴史
上ノ国町の後は、函館に1泊して1人でウロウロ。博物館にも行ったんですが、北海道の歴史が面白かった。
縄文時代は狩猟中心の暮らしだったのが、弥生人から大陸からやってきて、稲作中心の弥生時代になったんです。だけど、北海道(当時の蝦夷)は寒くて縄文時代が続いていたんですね。それが続縄文時代。
そこに北からアイヌが流れてきて定住していたけど、本州からは和人が移り住んできた。で、最初に和人が定住したのが上ノ国なんです。北海道の最南端だから当然と言えば当然。(北海道の人は本州の人を和人と呼びます)
蝦夷地には和人領主の12の砦があって「道南十二館」というんですが、上ノ国には比石館(ひいしきたて)と花沢館(はなざわたて)の2つの館がありました。
アイヌと和人の間ではたびたび争いが起きていて、中でも大きな戦いが、1457年の「コシャマインの戦い」。この戦いで、アイヌが12館のうち10館を落としたんですが、最終的に、和人が勝ってます。
そういう場所なので、1994年(平成6年)から毎年7月上旬に、北海道上ノ国町の夷王山で、アイヌ・和人の有志による慰霊祭が行われています。
慰霊祭のチラシはサテライトオフィスにも貼られてました。盆踊りだと思っていたんです。まさか、そんな深い意味がある慰霊祭だったとは…。
幕末の北海道
幕末は戊辰戦争の影響を受けました。徳川幕府が倒れた後、旧幕府軍の榎本武揚らが率いる勢力が北海道に渡り、函館を中心に「蝦夷共和国」を作った。そして、新政府軍との最後の戦いとなる「箱館戦争」が起こります。
旧幕府軍の土方歳三は函館の五稜郭を拠点に戦った。だから、上ノ国は戦闘の舞台にはなってないけど、北海道の防衛と補給の重要な拠点でした。五稜郭タワーや博物館に行くと、旧幕府軍と新政府軍が上陸して移動しながら戦っているんですが、上ノ国も通過するんです。上ノ国の少し北に江差(えさし)という港がありますが、上ノ国と江差はよくでてきます。
長くなってしまったけど、そんな上ノ国町のワイナリーでのんびり過ごした2泊3日旅行。これからどんな進化を遂げるのか楽しみです。
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