古賀さんの本を初めて読んだけど、分かりやすくて面白かった。僕は転職がすごく多いので、たくさんの会社組織を見てきた。
「組織のパフォーマンス」と「モチベーション」は「人事評価制度」に一番影響を受けます。
「人事評価制度」が「その組織のカルチャー」と言ってもいいぐらい。だから、組織に属するときは、その会社の「人事評価制度」を聞くのが手っ取り早い。
全員が納得できる評価システムはないが、過半数が不満な評価システムは後ろ向きが伝染していく。組織で生きる人は、組織で評価されたいと普通思う。だから、評価ルールの中で楽な道を探す。
評価にはポジティブなこととネガティブなことがあるけど、難しいのがネガティブなルール。組織を立ち上げるときにネガティブなことを考えたりしない。だからポジティブなことばっか考える。
増えるお金をどう使うか?どう分けるか?
どう役割分担するか?
どんな楽しい仕事をするか?などなど。
でも、長く続けていると、どうしてもうまくいかない時が来る。そのときにネガティブなルールを考えないとあかん。
赤字が続いたらやめるか?
リストラするか?
誰を切るか?
だけど、そういう時期には組織は成熟してるからヒエラルキーがあって、意思決定する人は自分には影響ないように考える。そういう時期をどう乗り越えるかが、上に立つものの器で、組織の力なんやろね。今の日本と官僚はまさにそんな感じ。
古賀さんのこの本は、増税って言う前に、官僚の働き方の見直しが必要で、そのためには官僚の評価制度を変えなあかん、ということなわけです。
増税する前に国家公務員制度改革をしろ!とまんまと思った。w
ただ、これは会社でも同じ。人の利権にはイラっとするのに、自分の利権は守ろうと思うのが人間なので、人が集まればどこでも同じ問題がうまれます。
だから、長く続いている組織はすごいと思う。右上がり経済で継続するのは簡単かもしれない。だけど、経済が落ち込んだり、市場変化がある中を生き残ってきた組織はほんまにすごい。それはもう人がコントロールしてるんじゃなくて、組織が生き続けているんだから。
そんな組織にはどんなポリシーやルールがあるんだろうって興味がそそられる。これから働き方はどんどん多様化するから、新しい評価の仕方が必要になってくる。組織はルールで最適化できるのか、それともビジョンを求心力にするしかないのかも興味深い。
もしくは、もう組織は存続しなくて、短命なのが当たり前になるのかもしれない。
元官僚の古賀さんが、官僚を国民のために働かせろ!と書いてるのがオモシロイ本でした。結局、情報を隠したり出来ないんだから、正しく生きましょう。
★★★★☆
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