成毛 眞さん(マイクロソフトの元日本代表取締役社長)の英語論です。英語業界のカモになるな!
Table of Contents
日本人は英語より教養が必要
2011年に書かれた本です。成毛さんは好きなんですが、ダメだしが多いので、あまり気持ちいい本ではなかったです…(笑)。上から目線が溢れすぎな気がします。古い世代の価値観の押し付け。こんな上司がたまにいるなあと思いました。
「日本人の9割に英語はいらない」というタイトルですが、言いたいことは「英語より教養が必要」ということです。超共感です。
だから、この本のタイトルは「日本人の9割に英語はいらない」よりも、「英語を勉強するより本を読め!教養を身につけろ!厳選12冊!」がいいと思います。読書への愛を感じました。
各章の見出しも以下のほうがわかりやすい。
- 第1章 本当に英語は必要なのか
- 第2章 英語を社内公用語にしてはいけない
- 第3章 本当の「学問」をしよう
- 第4章 日本の英語教育は日本人をダメにする
- 第5章 英会話を習うより、本を読め!
- 第6章 それでも英語を勉強したい人へ ― 成毛流英語学習法
↓
- 第1章 日本人の1割だけ英語は必要
- 第2章 英語過信にダメだし
- 第3章 人の読んだ本のダメだし
- 第4章 英語教育にダメだし
- 第5章 オススメ本12冊の紹介
- 第6章 英語学習法
成毛眞 教養を身につけるオススメ本 12冊
英語よりも教養が大事。だからまず教養を身につけよう。そして、オススメされていたのは以下の本です。面白そうな本がありました。
人のオススメの本って面白いですよね。
ただ、「ビジネス英語の類語使い分け」、「その英語はネイティブはカチンときます」、この2つの本はネイティブと仕事しない方、もしくは超初心者にはそんなに重要でないと思いました。
日本人は英語に過大期待しすぎ
共感する部分は多かったです。
たしかに日本人は英語を過剰評価してると思います。仕事ができる人ほど、英語のプライオリティは低い。
仕事できる人は英語以外に武器がすでにあるので、結果的に英語のプライオリティが低いんだと思います。英語にこだわってる人は武器がないことが多い。その傾向はあると思います。
英語よりも費用対効果が高いスキルはある。それはその通りだと思います。だけど、自分に武器がない人だから英語に期待しちゃうんだと思います。だから、英語業界のカモになる…。だけど、この結論をたたきつけられてもスッと入ってこない気がします。
「頭の悪い人ほど英語を勉強する」と書かれていますが、頭が悪いから、英語を勉強するのであって、バカに上から目線でバカと言っても何も変わらない気がするんですよね。
あと、成毛さんのように頭がいい人の「英語ができない」と、学歴がない方の「英語ができない」が意味するものがかけ離れている気もします。仕事でいいポジションについている人は、英語ができないと言っても、そこそこできます。基礎知識はあるし、読み書きはできる方が多いです。だから、まわりに優秀な人が多いと、本当にできない人の気持ちはわからないのかもしれません。
本質をついている本なので共感することは多い。ダメ出し8割、提案2割なのが、ダメ出し2割、提案8割のほうがもっと伝わる気もします。
英語一色になることが、日本としていいのか?日本人としていいのか?文化としていいのか?そういうリスクはもちろんあると思います。そこも強く共感です。
ただ、それは個人の問題ではなくて、国としての話もあると思う。若い人は英語ができて給与が上がるなら学ぶでしょう。英語環境を作ろうとしている楽天やユニクロを批判するのはちょっと理解できなかったです。多様性でいいんじゃないですかね。
英語はツール
英語はツールだから、まずは教養を身につけよう!英語だけが大切じゃないよ!というメッセージは最もなことです。それは当たり前になってほしい!
本を読むときは、どんな立場の人が、どこをゴールとして言っているのか、そこを押さえるのがとても重要だと思いました。
★★★☆☆
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