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映画 アイアム・ア・コメディアン – アメリカでスタンダップコメディに挑戦する村本大輔

映画 アイアム・ア・コメディアン

政治的ネタが多くて、テレビから消えたと言われている村本大輔さん。早口漫才ウーマンラッシュアワーのよく喋るほうです。そんな彼がアメリカのスタンダップコメディに挑戦している3年間のドキュメンタリー映画「アイアム・ア・コメディアン」を見ました。この映画は面白かった。

最初、タイトルの I am a comedian が I am media になるんですけど、あれ好きです。

スタンダップコメディとは

スタンダップコメディを知らなかったけど、マイク一本で漫談することらしい。アメリカでは社会風刺ネタが多いようです。

スタンダップコメディは基本的に観衆との対話形式で進められるのが特徴である。よく似たものに「漫談」があるが、観客の反応を見ながらも、一方的にしゃべる点が異なる。またスタンダップコメディの内容は、演者のモノローグや一行ジョーク(英語版)などを組み合わせたものが多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/スタンダップコメディ

日向史有監督×中川パラダイスさん

バイトリーダーのネタで売れた吉本芸人ウーマンラッシュアワー。バイトリーダーはあるあるネタでおもしろいけど、特別好きな漫才師ではなかった。たまにネットで炎上していて、子供と喧嘩しているのがおもしろかった。僕はテレビを持ってないから、彼がテレビに出なくなったことは知らなかった。

映画監督の日向史有さんと村本さんの相方の中川パラダイスさんの対談動画が面白い。村本さんは身近なものに関心をもって深堀するタイプらしい。

映画『アイアム・ア・コメディアン』 日向史有監督×中川パラダイスさん【ONLY SAMANSA KNOWS】【前編】

バイトリーダーのネタもそう。自分のバイト経験がネタ。売れてニュース番組にでるようになって、社会に関心を持つ。福井に住んでいるから、原発に興味を持つ。まわりに朝鮮学校が多いから、在日とつながる。このインタビューを見て、相方の中川パラダイスさんに興味を持った。いままで知らなかったです。案外まともで、結構ぶっ飛んでる。不思議すぎる。

英語学習してる人も参考になる

映画ではアメリカで挑戦している様子がリアル。英語が話せないから、ノートにネタを書いて丸暗記。アメリカの小さい舞台で、丸暗記の英語で話す。まったくウケない地獄のようなときもあったと思う。それでも舞台に上がる。そして、笑いを取るようになっていく。

村本 映画 アイアム・ア・コメディアン

映画ではなかったけど、YouTubeには英語でネタをしているシーンがあるので見た。伝えたいことがあるのがすばらしい。場数を踏んでいけば数年経ったら普通に喋れているんだろうな。

英語留学しても英語が喋れない人がたくさんいる。だけど、英語の形にこだわって、話す中身にこだわってない人が多い。だから、村本さんすごい!

マイノリティはマイノリティと繋がる?

あと、在日や韓国コミュニティに入っていくのも面白い。なるほどなあと思った。マイノリティはマイノリティと繋がりやすいんだろうな。マイノリティ同士で共感する部分もあるのかもしれない。仲間ができるとうれしい。でも、どっぷり入ったら、偏った考え方になっちゃうと思う。これパターンな気がした。だから、僕は1つのコミュニティにどっぷり属すのは避けたい。改めて思った。

僕は韓国人や中国人の友達もいて、彼らから学ぶものが多い。だけど、文句も言えない関係にはなりたくない。日本は悪いことをしたかもしれない。でも、彼らも悪いことをしたかもしれない。だからどっちの立場にも立ちたくない。侵略が当たり前だった時代の出来事を、今の価値観で評価したくない。そんな議論に時間を割きたくない。この映画はいろいろ考えさせられる。

大島育宙の映画考察が面白い

この映画のレビューでオススメなのかコチラ。東大出身のお笑い芸人の大島育宙(おおしま やすおき)。昔に、芸人が東大を目指す「ドラゴン堀江」という番組があったんですが、それに講師役で出ていた方です。久々に見ました。

炎上芸人・ウーマンラッシュアワー村本さんに密着した映画が面白すぎた【アイ・アム・ア・コメディアン】

最近はインスタントな情報が増えているけど、大島さんの考察は深い。村本さんへのリスペクトも溢れていました。

キンコン西野 オリラジ中田 ウーマン村本

吉本でそこそこ活躍していたけど、次のフィールドに出た芸人としては、キンコン西野、オリラジ中田、ウーマン村本がよくあげられる。めちゃめちゃ売れていて居心地がよかったら次のフィールドに行く必要もない。うまく立場を作れなかったとき、人は移動する。転職も同じようなものだ。その時に、実力があって、時代の流れが噛み合えば、次の会社(フィールド)で大活躍する。

プラットフォームが変わるとき、順番入れ替えが起きる。キンコン西野、オリラジ中田は退社して見事にシフトした。だけど、ウーマン村本はそこまで合理的でないように思える。そこがまた好き。

上岡龍太郎の芸人論

今の時代、主義主張をせず、インフォメーションで会話したほうが安全。インフォメーションの会話は衝突を生まない。しかし、そんな会話は面白くない。情報はAIに聞けばいい。主義主張には正解はないし、人それぞれだから面白い。

意見を言わないほうが安全な日本

日本では、違う意見の人とは対立構造を生むし、意見が違うと仲良くなれない、みたいなよくわからない空気もある。だから、みんな無難にインフォメーションでしか会話しなくなってきてるし、それがテンプレートになってきている。ウーマン村本には主義主張をネタにしている。オリラジ中田がウーマン村本について語っている動画を見たけど面白かった。

若い世代は主張がないのかなと思ったらウーマン村本はあるから面白い(もう若くないか)。でも、主義主張があってもパブリックに発信しないほうが無難なのはよくわかる。キンコン西野、オリラジ中田のコンテンツは見てしまう。面白いというよりうまいなという感覚。学びがある。ウーマン村本は面白い。好みの問題も大きい。

お笑い芸人の動きは面白い。カジサック、チョコレートプラネット、渡辺直美、ピース綾部、みんな見てます。宮迫の動きも面白い。

日本スタンダップコメディ協会の会長は清水宏

日本にも「日本スタンダップコメディ協会」というのを発見。清水宏が会長、ぜんじろうが副会長。テレビから干されたら社会風刺をするの?それとも、社会風刺するような芸人が干されるのか?サイトのイベント情報を見たら、香ばしいイベントをやっていた。

いろいろ発見がある映画でした。