鍛冶屋で有名な岐阜県の関市にある関鍛冶伝承館、めちゃくちゃ面白かった!関市の歴史だけでなく、刀の理解がジワジワ深まってきました。東京の刀剣博物館に行ったことあるんですが、刀がズラズラ並んでいるけど知識がないからあんまりわからなかった。

館内では、鍛冶屋の仕事の解説や、刀の歴史、関鍛冶の刀が展示されています。もともと海外から伝わった直刀は「刺す」ための武器だったけど、馬上戦の時代には大きく反った「太刀」に、そして陸上戦が中心になると、反りが緩やかで短めの「刀」へと進化していきます。

戦い方の変化が、刀の形や呼び名を変えていったんですね。まだ刀を見て、その違いはあんまりわからないけど、刀の美しさと機能の両方の意味がわかると面白い。波紋の違い、刀の形の変遷、その理由まで丁寧に解説。

明治の廃刀令のあと、刀鍛冶の産業は一時衰退。しかし、技術を後世に残すために、鍛冶職人の関兼吉が私財を投じて「日本刀鍛錬所」を設立。その技術は後に戦時中、軍刀の製作などで再び必要とされたそうです。
鍛冶屋って真っ白な作務衣を着て、しめ縄がある空間で仕事しますよね。神道とも関連する神聖な仕事。刀づくりは日本の歴史と深く結びついていますね。
関鍛冶の祖とされるのは元重(もとしげ)で、その系譜に連なる金重(かねしげ)・兼永(かねなが)によって、関の刀づくりの礎が築かれました。その後、孫六兼元(まごろくかねもと)に繋がっていくわけです。
孫六兼元
孫六兼元という刀鍛冶は、「関の孫六」と呼ばれて、日本刀の名工として知られています。

切れ味の良さと美しい刃文で有名で、代表的な刃文の「三本杉(さんぼんすぎ)」は展示されていました。

家系図は「兼」の字がつく名字ばかり。「兼」がつく人は、先祖が関の刀鍛冶かもしれませんね。
刀の太さや重さも用途によって違うそうです。刃の溝(樋)は装飾かと思っていたら、実は軽量化のためだと知って驚きました。そういえば、先日刀鍛冶工房見学したんですが、その時のマサヤさんの刀が展示されていました。すごい人だったようです。
刀や侍の歴史は面白い。
鍛冶や日本刀に少しでも興味がある人なら、関鍛冶伝承館は超おすすめ。300円。行くなら、古式日本刀鍛錬という鍛冶屋見学できるときが絶対いいです。基本的に毎月第1日曜日ですが、イレギュラーな月もあるので、行く時は事前にチェックしましょう。



















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