鹿児島県枕崎市は、鰹節の国内シェアの約50%と言われている町。多くの鰹節工場が立ち並ぶ中、立秋水産株式会社を訪れました。カツオ節が作られる工程を見学させてもらったら、その過程がとても面白かった。
農林水産省「水産加工統計調査」の2022年のデータを見ると、都道府県別のカツオ節の生産量は、1位が鹿児島県 18,032t、2位が静岡県 6,665t。合計 24,943t。カツオ節って鹿児島と静岡でしか作られていない!カツオで有名な高知にはカツオ節工場はないようです。
荒節と枯節
カツオ節を深く考えたことなかったけど、手間暇がかかる神秘的な食べ物でした。カツオ節は作り方の違いで2種類あるんです。カビありとカビなし。黒っぽいのがカビなしで『荒節(あらぶし)』、一般家庭向けです。白いのがカビ付き『枯節(かれぶし)』、職人向けです。

カビ付けを1回〜数回したら枯節なんだけど、カビ付けと乾燥を繰り返して、数ヶ月〜半年熟成させた最高級のカツオ節を本枯節(ほんかれぶし)と言います。カツオ節って作るのに半年もかかるんです。驚きました。
「かれふし」という名前がついているといい商品ということです。
カツオ節ができるまで
工場見学は楽しい。

カツオの頭をとって、蒸して水分をとる。燻して天日干し。それを何度も繰り返してどんどんカチカチになっていきます。

カツオの頭をとる作業は人間がやっているので、人員が必要。工場には外国人の方がたくさん働いていました。1日1000本の頭を取るって言っていた気がします。

これはまだ途中のものです。すでにカチカチ。食べさせてもらったけど、魚っぽさはあるもののそれはそれでおいしい。
だけど、ここからがまだ長い。

そこから発酵させるんです。残った水分で白カビが広がって全面を覆って真っ白になる。そしたら、カビが脂肪分を旨味成分に変えるそうです。そんな工程を繰り返して数ヶ月後にやっとカツオ節が完成するんです。

カチカチのカツオ節ができるまでの道のりが長い!
なんでそんなことをやろうと思ったのか?職人的で日本人っぽいと思いました。
割ったらキレイです。

年に数回しか出荷できないから資本力が必要なビジネスなんです。
で、こちらの会社の「さばの焼なまり」というのがあったので帰ってから食べたんです。そしたら、かつお節の味でした。さらにマヨネーズをかけたらお好み焼きを食べている気分になりました(笑)。
日本のカツオ節の生産のほとんどがこの枕崎。今後カツオ節を買うときはパッケージをチェックしてみます!
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