田中邦衛のモノマネは見たことあるけど、「北の国から」は見たことなかった。そんな人は多いと思います。正月に見てたら、正月が終わった。正直、そんなに興味はなかった。だけど、めちゃよかった。毎回泣いた。超オススメです!
北の国からとは?
北の国からは、フジテレビで放送されたテレビドラマ。原作・脚本は倉本聰。主演は田中邦衛。1981年10月9日から1982年3月26日。約40年前です。金曜夜10時から。毎週54分、全24話。約18時間です。夜10時からやっていたので、大人向けのドラマだったんですね。
テレビドラマが終わった後には、数年ごとにスペシャルドラマが放送されます。全8回です。1983冬、1984夏、1987初恋、1989帰郷、1992巣立ち、1995秘密、1998時代、2002遺言。ドラマよりも長い、トータル27時間!
つまり、1981年から2002年までの21年間かけて作った超大作。見るのに45時間かかるんです。
役者が21年分の年をとる。「北の国から」はそんなドラマなのです。爽やかなドラマかと思いきや、不倫、中絶とかちょっとドロドロもしている。リアルな人間模様が描かれているんです。
北の国からのあらすじ
黒板五郎(田中邦衛)と黒板令子(いしだあゆみ)には2人の子どもがいる。純(吉岡秀隆)、螢(中嶋朋子)。令子が不倫して家を出て。東京が嫌になった五郎は、2人の子どもを連れて、生まれ育った北海道富良野での生活を始める。電気も水道もない大自然の北海道。廃屋を補修するところから始まる。田舎になじもうとする螢、なじめない純。
主人公の五郎は基本的に家を作ってます。東京ではパッとしなかったけど、北海道ではサバイバル能力が発揮される。家を作ってはトラブルが起き、また家を作る。電気がきた!水道がきた!バターを作った!途中からは材木屋で働くけど、基本的に農作物を作りながら自給自足の生活。子供はそれぞれの道を進んで成長していく。人の変化を21年間にわたって描く壮大なドラマです。
倉本聰がすごい
「北の国から」を知るには脚本家の倉本聰を知る必要がある。倉本聰の体験と伝えたいことが散りばめられているんです。
倉本聰はニッポン放送でディレクターとして働きながら、「倉本聰」のペンネームで脚本家として活動していた。しかし、マスメディアを揉めて、東京に嫌気がさして、北海道の富良野に移住した。その4年後に公開されたドラマが「北の国から」です。
その後、東京でフリーの脚本家となったが、NHK大河ドラマ『勝海舟』制作に際し、脚本家の演出関与の是非をめぐる問題がこじれたことで嫌気がさし、脚本を途中降板。1974年6月、取材を受けた週刊誌『ヤングレディ』の記事がNHKを攻撃する内容に変わっていたので、最終稿まで確認して記事は修正されたが、広告の見出しが「倉本聰氏、『勝海舟』を内部から爆弾発言」と修正されぬまま出てしまったことがきっかけだった。当時の制作局長には軽率を謝罪したが、20 – 30人からつるし上げられたという。その日に千歳空港へ飛び、そのまま北海道札幌市に転居。
https://ja.wikipedia.org/wiki/倉本聰
だからなのか、「北の国から」に出てくる東京の人は、感じが悪い人が多い(笑)。マスコミも情報を捏造する(笑)。
そして、毎回ハッピーエンドにはならない。だいたい悲劇が起きる。幸せなことが続くと、そろそろ何かトラブルが起きそうだと思う。悲しい音楽が鳴る。そして、案の定悲しい出来事が起きる。「もうやめてくれ!倉本聰!」と1回思った。だけど、自分が伝えたいメッセージを面白いコンテンツとしてまとめてしまう倉本聰さんはすごい。見終わってからいろいろ調べた。
映像にこだわってNHKと揉めたようですが、黒澤明監督もコダワリがすごかったと聞く。興行収入がある「映画」と、スポンサーからの収入だけの「テレビ」の違いかもしれない。
北海道 富良野への愛がすごい
「北の国から」には富良野への愛が散りばめられている。富良野の場所やイベントもうまく入れている。このドラマのロケ地だった富良野市の麓郷(ろくごう)には、撮影に使われた家がいまも保存されていて観光地として有名になっています。北海イカダ下り、北海へそ祭りもしばしば出てくるから気になってくる。PRがものすごく巧みです。
僕はいままで2回富良野に行ったことがある。五郎が作った家も見に行った。何も知らないで行ったら、ただのボロい家。当たり前ですが、「北の国から」を見てから富良野に行くべきです!
1980年のドラマに時代を感じる
ちなみに、1980年代のドラマが気になったので調べてみた。
- 北の国から(フジテレビ) 1981年-
- 暴れん坊将軍(テレビ朝日) 1978年-
- 3年B組金八先生 第2シリーズ(TBS) 1980年-
- 裸の大将放浪記(東阪企画・関西テレビ、フジテレビ系) 1980年-
その10年後のドラマは、
- 東京ラブストーリー(フジテレビ) 1991年-
- 101回目のプロポーズ(フジテレビ) 1991年-
1980年と1990年、その10年で日本は結構変わったのもしれない。
「北の国から」の音楽がすごい!
「北の国から」の主題歌は有名なさだまさしの歌。歌詞がないので歌ではないが、この曲は中毒性がすごい。しばらくあの音楽に取り憑かれる。気づいたら鼻歌を歌ってしまう(笑)。
「あ~あ~ああああ あ~あ」
さらに、スペシャルドラマになると、その時代を思い出す音楽が毎回入る。
- 尾崎豊「I LOVE YOU」北の国から’87 初恋
- 長渕剛「西新宿の親父の唄」北の国から’92 巣立ち(後編)
- ザ・ドリフターズ「誰かさんと誰かさん」北の国から’92 巣立ち(後編)
- 中島みゆき「時代」北の国から’98 時代(後編)
以下にまとまっていたのでリンクしておきます。めちゃめちゃあります。
日本は変わった。時代を感じたシーン
- タクシー初乗り310円
- 男女全員がタバコを吸っている。そこまでタバコ産業を大きくしたのがすごい。そして、それが崩壊したのがすごい
- 男性全員が日本酒を飲んでいる。ビール・ワインがその市場を壊したのがすごい。
- 暴力・体罰が当たり前の時代!もう再放送できない。
- スーツに肩パット。なぜこれが流行った?
- ガラケー時代が新鮮
- 出会い系が理解されない時代
- 男は○○だ。とよく言う。
- 上司に逆らえない男の時代
- 家族か?仕事か?
- 不倫、子供をおろす、当時は結構踏み込んだ内容だったんじゃないかな。
- ドラマは教育番組
- 地名が出てきたら気になる。
- ナレーション映像はなかなかいい
- 全員おしゃべり。絶対言うな!が機能しない田舎の村社会
- 大家族は教育にはいい。フォローする人がいるから。
- 有機野菜のパイオニア
- 農協の害、減反政策の闇を考えさせられる
もっと書きたいことがあるけど、キリがないので一旦おわり!
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