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熱海温泉ぶらり旅行

熱海の湯前神社

熱海温泉は温泉地、別荘地で有名。何回か行ったことある(と思う)。だけど、覚えてない。コロナ禍に(2021年)、友達が熱海の不動産を見に行くというのでついていった。その前にも行ったことあるけど、まったく記憶にないので、今回は熱海をブラブラして思ったことを残しておこうと思う。

東京から電車で2時間ぐらい。近いから日帰り旅行もオススメです。

通訳案内士 豆知識

1934年に丹那トンネル(たんなトンネル)が開通して熱海は急速に発展した。丹那トンネルは熱海駅 – 函南駅間(かんなみ)を結ぶ鉄道トンネル。15年3カ月に及んだ工事は、湧水問題や崩落事故でたくさんの犠牲者がでた。工事の犠牲者67柱の英霊を祭神として祀っている丹那神社では、毎年4月初旬に「丹那神社例祭」と「丹那トンネル感謝祭」が開催される。

熱海温泉

熱海のイメージは温泉地。誰でも名前は聞いたことあると思う。だから、温泉街があって、温泉を渡り歩けると思っていたけど、そういうわけではなかった。

熱海七湯というのがあるけど、跡地であって実際に温泉に入れるわけじゃない。街を歩いていると足元から温泉の湯気が出ているけど、硫黄臭くもないし、蒸気の量も少ない。

大湯間欠泉

熱海七湯は、大湯間欠泉(おおゆかんけつせん)というところが本拠地だったようです。ここが本拠地?っていうぐらいひっそりとある。いきなりプシューと湯が噴出して驚いたが、人工的に噴出させているそうです。

熱海七湯の大湯間欠泉
熱海七湯の大湯間欠泉

説明文を読むと、明治以降、周辺で源泉が開発されて湯量が減って、関東大震災以降に休止したらしい。観光資源が減ると、観光地は大ダメージですね。おそろしい。

大湯間欠泉の横に、「市外電話創始の地」というのがある。夜に通ったら街灯がなくて真っ暗で、電話ボックスだけ目立っていた。次の日に通ったときに見てみたら、明治時代、熱海は政治家や政府高官が訪れる地で、内務省の噏滊館(きゅうきかん)というのがあったそうです。

噏滊館というのは、入浴療法を行う温泉療養医学センター。蒸気を吸入して疾患を治療する装置もあったようです。そういう場所だったので、東京と熱海は連絡する機会が多くて、市外電話がはじまった場所なんです。明治時代の熱海はすごかったようです。

でも、ChatGPTに噏滊館のことを聞くと、「誤字ですよね?」と言われた。

小沢の湯

熱海七湯でいうと、大湯間欠泉のほかには熱海七湯 小沢の湯は行ったほうがいい。無人だけど釜が2つあって、蒸気で温泉卵が作れる。好みによるけど、柔らかめが好きなら10分ぐらいがオススメです。ここは話のネタになります。卵と塩を忘れずに。

ボクはスーパーで卵を買って、塩なしで食べました。

熱海七湯 小沢の湯で温泉卵
熱海七湯 小沢の湯で温泉卵

というわけで、日帰りで入れる温泉を探したけど、案外ない。

家康の湯 足湯

熱海駅の駅前に家康の湯という無料足湯があったけど、夕方16時に終わっていて入れなかった。16時30分に到着したのです。くやしい。

熱海駅前「家康の湯」
熱海駅前「家康の湯」

熱海駅前温泉浴場

なので、駅前の熱海駅前温泉浴場に入った。小さい銭湯だった。洗い場は3人ぐらい。浴槽も3人ぐらい。湯はめちゃくちゃ熱い。本当に熱い。

駅前の熱海駅前温泉浴場

500円です。

銭湯の内容を考えると安くはない。

日航亭 大湯
日航亭 大湯

徳川家康も入ったと言われる「日航亭 大湯」。ここが有名みたいだけど臨時休業でやってなかった…。茫然としている方もいました。

大江戸温泉は趣がないし。気軽に入れる温泉がないのは驚いた。日帰りで入れるホテルの温泉はあるんですけどね。

日帰り入浴施設 – 熱海市

熱海は日本三大温泉!って書いてるところもあるけど、日本三大温泉でググると熱海は入ってない(笑)。どういうことだ!

観光地が衰退した理由

いろいろ気になるので熱海の温泉を調べたら歴史が面白い。共同浴場が当たり前だった江戸時代に、熱海は内湯を備えた宿を作った。旅館で温泉、食事、滞在のすべて完結するようにしたんです。それは当時は画期的で、身分の高い人が泊まりにくるようになる。時代が進んでも、会社の社員旅行や、団体旅行でも利用しやすい場所だった。

この本にも書いてました。面白かったです。

だけど、熱海を贔屓していた徳川幕府は終わり、競合が現れて市場ニーズが変わった。旅行のカタチも変わった。交通の便もよくなったから、東京から近い温泉地にも行けるようになる。箱根、伊豆、草津、軽井沢、鎌倉。金持ちの行き先は分散する。外湯まわりするような温泉は熱海には少なくて、素泊まりするような安いホテルも熱海に少なかった。さらに、社員旅行のニーズは減った。

湯前神社

「そうかあ、熱海って温泉に気軽に入れる場所じゃないだなあ」と思って、湯前神社(ゆぜんじんじゃ)に訪問。知らないと通り過ぎるような小さい神社です。「病を除く効果がある温泉がある」と神様からのお告げがあり、祠を立てて神を祀ったのが始まりの神社らしい。

湯前神社
湯前神社

熱海駅前に「家康の湯」という足湯があるように、徳川家康は熱海温泉の湯が気に入っていて、江戸まで湯を運ばせていたようです。15時間かかったそうです。逸話なだけかもしれないので、ChatGPTに聞いたら、「本当です」と言う。「具体的にはどこに記載されている?」って聞いたら「具体的なことはわかりません。」と言われた。なぜかChatGPTは熱海のことを知らない。それがまた面白い。

話を戻すと、湯前神社では毎年10月4日と5日に献湯祭(けんとうさい)というお祭りが行われている。温泉の永続や地域の繁栄、健康を祈願するんですが、その献湯祭のメインイベントは、江戸城へお湯を運んだという出来事を再現した「湯汲み道中パレード」だそうです。

熱海から江戸城まで温泉を運ばせた「御汲湯」の始まりは、4代将軍家綱公が大湯の温泉を真新しい檜の湯樽に汲み江戸城まで運ばせたのが始まりであり、その後歴代徳川将軍に継承されました。特に8代将軍吉宗は8年間で3643個の湯桶を運ばせています。

https://www.city.atami.lg.jp/shisei/atamishi/1001244/1001248.html

暴れん坊将軍の徳川吉宗は湯桶もたくさん運ばせている。しかし、大奥にこのエピソードはない。

現代では、熱海温泉の守り神・湯前神社の例祭「熱海湯まつり」が行なわれ、2年に1度「湯汲みレース」を開催していました(現在は休止中)。この行事は熱々の温泉を樽に詰めて徳川将軍に献上した故事にちなむもので、80度の源泉を桶に汲み、約50メートル離れた「江戸城」に見立てた湯樽へ運ぶレースです。毎回、多くのチームが参加し、制限時間内に運ぶ湯の量を競います。

https://www.city.atami.lg.jp/shisei/atamishi/1001244/1001248.html

気になる。

また熱海に来たら、もう少し温泉のことを調べてみたい。

金色夜叉

あと、熱海といえば金色夜叉なんですね。全然知らなかったので調べてみたら、金色夜叉は、尾崎紅葉が書いた熱海を舞台にした1897年の小説、ドロドロの恋愛ストーリーです。そのドロドロの関係だった男女が、真面目な「貫一」と美しい「お宮」。気になりすぎて、金色夜叉についてしばらく調べてしまいました。

貫一と婚約していたお宮だけど、ダイヤモンドをつけた金持ちと結婚する。しかし、その結婚を後悔していて、貫一にまた会いたい。だけど、貫一はお金に負けたことが悔しくて、悪徳闇金になる。金に目が眩んだお宮を憎んでいて2度と会いたくない。当時めちゃ人気だったようで、映画にもドラマにもなったらしい。時代ですね。

熱海駅には、貫一とお宮の顔ハメパネルがあります。貫一がお宮を蹴っているやつです(笑)。これ有名なシーンみたいです。パネルを見た時は金色夜叉のことを知らなかったので、なんでこんな絵なんだろう?と疑問でした。

熱海の金色夜叉の顔パネル - 貫一とお宮

ストーリーとしては、お宮が貫一をフッたんだけど、お宮は貫一を忘れられない。そのお宮を振り払って蹴ってるようです。ちなみに、原作は読んでないけど、結構調べました(笑)。熱海の街にはお宮の銅像もあります。

茶々の貫一ブレンドとお宮ブレンド

そんな2人は珈琲豆にもなっていて、熱海駅で買えます。茶々というお店が、貫一ブレンドとお宮ブランド(笑)で出していて、コーヒーの説明にはこう書かれています。「主人公のお宮は貫一と結婚する約束があったが、大富豪のダイヤモンドに目が眩み、貫一の元を去ってしまう。」

どんな珈琲豆やねん!と1人で突っ込んでました。ちなみに、コーヒーは普通においしい。

茶々の貫一ブレンドとお宮ブレンド
茶々の貫一ブレンドとお宮ブレンド

どこの街にもコーヒー好きの年配の方がやってる深煎りコーヒー屋があると思います。深煎りの貫一ブレンドはそんな深みのあるコーヒーです。結構濃いです。浅煎りのお宮ブレンドは飲みやすいです。どちらかというと深煎りが好きですが、このブレンドは浅煎りが好きです。同じ豆で結構違う味わいなので面白いです。

深煎りの貫一ブレンドと浅煎りのお宮ブレンド。お宮への想いは深く、恋はほろ苦い貫一。
対して恋は甘酸っぱいものと、あっさりのお宮。2人の熱量の差をコーヒーで表現しました。

https://www.ataminews.gr.jp/product/705/

熱海芸妓置屋連合組合

行ってないけど、熱海には、熱海芸妓置屋連合組合というのがある。名前が時代を感じさせるが、いまでも芸妓を見れるんですね。熱海は金持ちが遊びにくる場所だったんでしょうね。熱海芸妓見番でググるとでてきます。

熱海芸妓・芸妓見番 熱海は全国でも屈指の花街。ほとんどの芸者は派遣業社に相当する「置屋(おきや)」に属しています。 現在熱海には約50程の「置屋」があり、約100名程の芸者が活躍しています。

https://www.atami-geigi.jp/geigi.html

芸妓も気になります。

熱海銀座

あとで知ったがこの熱海銀座がメインストリートらしい。でも、人は少なかった。

金曜日の夜、7時30分に待ち合わせだったので、それまでカフェで時間を潰そうと思って探したけど、そんな場所はなかった。店が閉まるのも早い。でも、土曜日の昼間はそれなりに人がいた。若い女性のグループが多かった印象。ただ、いまは東京は観光客だらけ。それに比べると少なかった。

不動産はどう?

コロナ禍、不動産を見に来たときも、使われてない別荘がいっぱいありました。でも、スーパーが少なくて、熱海内での交通の便が悪くて、坂道が多くて、生活はちょっと不便かもなあという印象でした。スーパーはマックスバリューばかりです。

熱海は観光地として有名なわりには、そこまで観光客も多くない。外国人観光客もあまり見ない。不思議な場所ですね。頑張ってほしい。

熱海山口美術館

熱海山口美術館
熱海山口美術館

個人的に熱海山口美術館が楽しかった。青いマンション、ダサい文字が目立つ。壁の模様が不思議だったけど、あとでソーラーパネルと知る。荒削りなマンション改装が面白いし、各部屋ごとにテーマを持った展示をしているのも面白い。

ピカソ、バンクシー、村上隆、草間彌生、岡本太郎、アートに詳しくない僕でもわかるものがある。展示も建物も面白いし、絵付け体験も面白い。1階に、売店とカフェ。そして、1階、2階で13の展示室がある。部屋ごとにテーマが違うのです。いろんなところにこの美術館のパンフレットがあって、それを持っていくと200円引きです。

また来ることがあれば、観光ガイドをお願いするのもいいかもしれない。ゲストハウス マルヤに泊まって、コワーキングスペースのnaedocoを使ってみるのもいいかもしれないと思ったら、週末はドロップインで使えなかった。

1泊2日でブラブラしたときの熱海旅行メモでした。

熱海ゲストハウスマルヤ

熱海の本 ブラタモリ

ボクは旅行する前に本を探すんです。熱海の旅行ガイドブックは、るるぶ、ことりっぷ、COLORSでした。だけど、書店にはなかったです。タモリがどこに行ったか気になるのでブラタモリはチェックしたい。

ブラタモリ 熱海の本
別府温泉の鉄輪むし湯

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