ふと和歌山の高野山に行ってみたいと思った。調べたら世界遺産なんですね。寺に泊まれることも知った。宿坊(しゅくぼう)というそうだ。高野山は空海がいる聖地。しかし、空海については詳しく知らない。
空海が真言密教を開いた道場があるのが高野山。高野山の山頂には寺院や宿坊が100個ぐらい集まっていて宗教都市になっている。総本山が金剛峯寺(こんごうぶじ)
今回は恵光院という宿坊に泊まったのです。
高野山の宿坊協会に電話
高野山(こうやさん)は、和歌山県北部、和歌山県伊都郡高野町にある地域の名称であり、高野山という地理学上の山は存在しない。周囲を1,000m級の山々に囲まれた標高約800mの山上盆地に町並みが広がる。高野山内は「一山境内地」といわれ高野山全域が寺の境内地とされ、境内の中に発展した町であり、元来は高野山全体と金剛峯寺は同義である。そのため高野山内の歴史、伽藍、文化財関連については、金剛峯寺で詳述している。平安時代の弘仁7年(816年)に嵯峨天皇から空海(弘法大師)が下賜され、修禅の道場として開いた日本仏教における聖地の1つである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/高野山
高野山には52つの宿坊があった。どう選んでいいのか全然わからないので、ググって出てきた宿坊協会に電話した。そしたら、超親切。いろいろ教えてくれる。だけど、どこの宿坊がいいかは教えてくれない。
「予算は?場所は?」って聞かれるけど、相場の値段もわからないし、土地勘もない…。
だから、結局ネットで探す。すると、だいたいどのサイトでも同じ宿坊がでてきます。恵光院、福智院、不動院。で、恵光院にしました!読み方は、えこういん!
恵光院の口コミを見ると、評判が悪い(笑)。ネガティブな内容は共通していて、「若いバイトみたいな坊主がいて、その坊主が評判悪い。」
そして、ネットの露出がすごい。恵光院は宣伝に力を入れた寺のようです。そんな口コミを見て、この宿坊はかなり無難だと思った。めっちゃいい可能性は低いが、大失敗の可能性も低そう。
高野山 恵光院は口コミのまんま
恵光院に行ってみたらそのまんまでした(笑)。
超無難、システマチック、商売、観光地!
悪いことじゃない。でも、よくもない(笑)。
口コミのとおり、恵光院の受付は若い坊主でした。確かにアルバイト感がある。でも、これってジェネレーションのような気もする。おっさん世代がイメージする若者といまの若者は違う。チャラい感じがしたけど、いまの若者なだけな気もした。
坊主の振る舞いや言葉使いからは寺の趣は感じられない(笑)。恵光院は外国人向けテーマパークみたいな感じです。
寺だから、部屋にはトイレはなくて、共有トイレです(高い部屋にはトイレはある)。共有トイレは期待してなかったけどキレイでした。
安い部屋だと、隣の部屋とはふすま仕切り。すいていたので隣の部屋はあいていたけど、音はまる聞こえ。筒抜けなので、混んでいたら、夜はうるさいと思う。
共有風呂は狭いけどキレイ。4名ぐらいいたら窮屈そう。いまコロナで客が少ないけど、人が多いと大変そう。
宿坊 恵光院のスケジュール
高野山の宿坊に泊まると、1日のスケジュールが決まります。恵光院のスケジュールは以下のとおり
- 14:00 チェックイン
- 16:30 阿字観瞑想
- 17:30 夕食(精進料理)
- 19:00 奥之院ナイトツアー(有料)
- 6:30 朝のお勤め(精霊の供養をしてるのを見学)
- 7:00 護摩祈祷(メラメラと燃やして煩悩も燃やすそうです)
- 7:30 朝食(精進料理)
- 10:00 チェックアウト
チェックインがちょっと遅かったので阿字観瞑想はできなかった…。あと、宝来という切り絵体験があるんです。だけど、正月行事なので、年末しかやってなかった。宿坊体験で有名な写経(文字を書くやつ)は部屋で勝手にやってくれタイプです。
奥之院ナイトツアーの口コミ
高野山は奥之院ナイトツアーというのを毎日やっている。奥之院は、弘法大師(空海)が御入定(にゅうじょう)されていると言われている聖地。弘法大師はいまも生きていて瞑想しているという設定だそうです。そんな神聖な場所にゾロゾロと行くナイトツアーです。
このナイトツアーの出発地点が恵光院。高野山宿泊者は無料と思っていたから、2500円もすると知ったときはショックだった(涙)。
高くない?
7時に集合すると、40人ぐらい集まっていた。ガイドは1人。めちゃくちゃ多いし、途中から雨が降ってきたので、ガイドの声は全然聞こえませんでした。雨は仕方ないけど、人数は多すぎますね。定員は60人だそうです。
多すぎない?
でも、若いガイドは雨の中で一生懸命頑張ってました。彼らの問題というよりは、運営者のスタンスですね。お金を払う人がいるのでビジネスとしては正しいことをしている。だから、ネガティブな感情はないです。ただ、金額と内容が一致しているかというと首を傾げます。
奥之院は聖地なので撮影禁止です。
雨の日のナイトツアーはまあまあ過酷でした。
現地解散で、帰りは徒歩か市バスです。バスで宿まで帰りました。
観光地はだいたいボランティアツアーがある。ボランティアのスタッフが頑張っている。そういうツアーと比べると、奥之院ナイトツアーは高い。そして内容がイマイチ….。内容相応の金額ではないです。
護摩祈祷
朝7時から護摩祈祷がみれます。初めて見たけどメラメラ燃えてました。これはよかったです。朝の高野山を歩いていると、あちこちで護摩祈祷をやってます。
恵光院の精進料理は普通においしかったです。
高野山の宿坊宿泊体験まとめ
高野山の宿坊に泊まると、夜は奥之院ナイトツアーに行って、帰ってきたら風呂に入って寝る感じです。夜間の外出を禁止しているお寺もあるそうですが、恵光院は外出自由です。
宿坊を経験できてよかった。楽しかったです。もうちょっと厳格な宿坊も経験してみたい。高野山の恵光院でない宿坊にも泊まってみたい。
阿・吽(空海の漫画)も読んでみます。しっかり英語で説明できれば外国人も楽しいと思う。
和歌山県や宿坊協会が独自のGOTOキャンペーンをやってるので安く泊まることができました。オススメです!
追記:高野山の住職の愚痴、国宝になると金がかかる…。住職から聞いた話ですが、屏風とかが国宝になると管理にすごいお金がかかるから嬉しくないそうです。その費用は寺が負担しないといけないんです。そんな面白い愚痴を聞いたので補足しておきます。202403
恵光院へは2回ほど泊まりました。
住職が若いせいか、色々新しいことにチャレンジしている印象があります。毎朝護摩祈祷を行なっているのがここだけらしいのでそれ目当てに泊まっていましたが、昨今の外国人向けインバウンド対応のため、一般室で3〜4万円以上、離れを改造して作った特別室は5桁というとんでもない値上げを行い、おいそれと泊まれなくなりました。
エアコンなし、料理がニの膳までが標準ですが、部屋と価格が釣り合っていない気がします。
2024年に高野山の宿坊に泊まりに行きますが、こことは全く違う所にしました。昔は月一でお籠もり泊(食事がすごく質素)を1万円以下でやっていましたが、完全に儲け本位に舵を取ってから辞めてしまいました。いい宿坊だけに残念です。
貴重なコメントありがとうございます。恵光院がビジネスを重視するのはいいんですが、内容が釣り合わないと残念ですね。最近の観光業は、外国人にフォーカスするのが手っ取り早いので、大味なクオリティのものが増えているように感じます。