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山幸彦と海幸彦|鹿児島県歴史・美術センター黎明館

山幸彦と海幸彦

鹿児島に行ったとき、鹿児島県歴史・美術センター黎明館(れいめいかん)に行きました。

日本の神話「海幸山幸」

2階の民俗コーナーに、小さいテレビがあって、日本の神話「うみさちやまさち」とインドネシアの神話「カバルサンのお話」の映像がありました。古事記は好きだけど、「海幸山幸(うみさちやまさち)」の神話は詳しくなかったので見てみました。

日本の神話「うみさちやまさち」

「海幸山幸」は兄弟の物語。兄の海幸彦は漁師、弟の山幸彦は狩人。ある日、道具を交換し、山幸彦は兄の釣り針を借りて釣りに行くけど、釣り針を失って、兄を怒らせる。針を探していると海の神の宮殿に行き、娘と結婚し、神の助けで針を見つけます。地上に戻った弟は兄に返すけど、兄の怒りは鎮まらない。弟は海神から授かった不思議な珠で兄を懲らしめ、最終的に兄が弟に仕えるようになるんです。

不思議な神話だなあと思って、調べると、海幸彦・山幸彦はニニギの息子たちで、天孫族と隼人族との闘争を神話化した物語でした。天孫族がヤマト王権、隼人族はヤマト王権に抵抗した九州南部の豪族。

深掘りしたい人はまずWikiPediaを読むといいです。以下にリンクしておきます。

現在の九州南部にあった襲国に本拠地を構え、ヤマト王権に抵抗したとされる熊襲の平定服従を元に説く日向神話(ひむかしんわ)に登場する。山幸彦がホオリ(火遠理命)であり、神武天皇の祖父であるとされる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/山幸彦と海幸彦

弟の山幸彦が天下を取り、その子孫が初代天皇・神武天皇なんです。「山幸が勝つ神話」は、天皇家と農耕文化が正当な支配者であることを神話で裏付けたわけです。だから隼人族がいた鹿児島の博物館にあるんですね。納得。

宮崎県には「海幸山幸」という列車が走ってるのも面白い。

ちなみに、山幸彦が釣針を探しに出かけて、最初に着いた場所は鹿児島の枕崎だそうです。枕崎に行ったところだったのでビックリしました。鹿篭(かご)という地名の由来(前編)

インドネシアの神話「カバルサンのお話」

気になったのが、インドネシアの神話「カバルサンのお話」です。映像を見てみたらストーリーがほとんど同じなんです。同じような神話が日本とインドネシアにあるのが興味深いけど、ここで2つ並べてられているのも意味深だから、カバルサンについて調べた。

だけど、そんな神話の情報がない!インドネシアの神話で、海と山の対立物語を探したら、ケイ諸島に伝わる「ヒアンとパルパラ」という話がでてきました。ストーリーを見てみると似てるんです。

さらに調べると、松本信廣氏の『日本神話の研究』では、同様の神話がケイ島だけでなく、パラオ共和国、スラウェシ島、スマトラ島、スラウェシ島にもあると解説されているんです。

記紀の山幸彦海幸彦に類似した神話がインドネシアやオセアニアで蒐集されており、松本信廣氏(1897-1981)の『日本神話の研究』(平凡社、東洋文庫180、1971年)にまとめられている。 氏はそれらを、J.S.Kubary氏などの研究者による19世紀末の諸論文から得ている。

http://himiko-y.com/scrp1/kojiki-17.html

南九州はオセアニアの北端という考え方もあるんですね。九州の薩摩地域にいた隼人はヤマトの配下になるけど、明治維新では鹿児島が中心になって幕府を倒すんですよね。感慨深いな。

鹿児島駅前の若き薩摩の群像

神話って歴史を少し暗号化して物語にしているからクイズみたいで面白い。あと、この話は、浦島太郎の竜宮城の話にも似てますね。子供の頃に見た「まんが日本昔ばなし」って日本の神話が散りばめられたんですね。

鹿児島県歴史・美術センター黎明館

鹿児島県歴史・美術センター黎明館(れいめいかん)は鹿児島城(鶴丸城)の本丸跡地にある郷土資料館です。静かな広い空間の谷口吉郎建築。1階は歴史、2階は民俗、3階は美術・工芸と分かれていて鹿児島の歴史や文化を学べる。見どころが多く、1時間では全然足りなかった。

鹿児島県歴史・美術センター黎明館

それにしても、カバルサンが気になる…。