神様の舞である神楽。これまで一度も観たことがなかったのに、今年は石見神楽の「大蛇」を3回も観に行った。
日枝神社で「大蛇」
1回目は新宿日枝神社の例大祭、2回目は東京駅前・行幸通りでのイベント「TOKYO わっしょい」。どちらも無料、内容は同じだった。
そして3回目は、赤坂日枝神社で行われた「月の宴-石見の夜神楽-」というイベント。これは無料ではなく、入場料3,900円。主催はNPOちんじゅの森で、テーマは「神楽×ピアノ×歌」。

演目は「大蛇(オロチ)」。スサノオと八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の決戦の物語を、ピアノと語りのコラボで表現するというもの。
出演する石見神楽東京社中を調べてみたら、新宿日枝神社の例大祭にも、「TOKYO わっしょい」にも出演していた。同じ団体があちこちに出演してるんです。ただ、今回はKurasika(ピアノ/Asu、歌/行川さをり)という方々も出演と書かれていたので、「どんな風に違うのかな?」と興味津々だった。

開場時間の19時ちょうどに赤坂日枝神社に行くと、すでに行列ができていて、自由席なので前から順番に埋まっていく。真ん中あたりの席に座ったけど、観客は300人ほどいたと思う。

ステージはしっかりとセットが組まれていて、日枝神社らしく山の形になっていた。中秋の名月だったけど、曇りで月は見えず、途中には小雨も降った。聞けば去年は嵐だったそうだ(笑)。
Kurasikaの音楽
「大蛇」の演目自体はほぼ同じ。新宿日枝神社のときは大蛇を退治して終わりだったけど、今回は最後に大蛇の中から草薙剣が登場した。そこだけが違った。
ただ、Kurasikaの音楽が素晴らしかった。最初、行川さをりさんのナレーションからはじまるんだけど声に引き込まれた。Asuさんの音楽は、演目とナレーションをうまく繋いでいた。
より迫力があって、内容もわかりやすくかった。ナレーションや音楽ですごく変わる。

当日配布されたチラシに歌の歌詞(創作民歌)があった。鳥取の船通山という山がスサノオがたどり着いた場所と言われているんですね。

公演が終わる頃には雨もやんで、わずかに月が見えた。残念ながらステージは撮影禁止でした。
日枝神社
赤坂日枝神社はエスカレーターもあって金持ちそうな神社です。滋賀県の日吉大社の分霊を祀っていて、日吉大社も日枝神社も主祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)。山の神なので、鳥居も独特な「山王鳥居」と呼ばれるとんがった形をしています。


古事記にも登場し、伊邪那岐命(イザナギ)が黄泉の国から戻って禊(みそぎ)を行ったとき、天照大神(アマテラス)、月読命(ツクヨミ)、須佐之男命(スサノオ)が誕生するけど、その後に土地や山、川など自然を司る神々が生まれ、その中の一柱が大山咋神です。


あと、山の神の使いは猿(まさる)。境内には狛犬じゃなくて猿の像が祀られています。「まさる」は「魔が去る」「勝る」として、商売繁盛・出世・厄除けのご利益があるとされています。
日吉大社の神様を赤坂に迎えたとき、江戸の人々に呼びやすくするために、読みを「ひえ」に変え、漢字も「日枝」にしたそうな。
石見神楽
石見神楽がめちゃいいのか?というとよくわからない(笑)。だけど、神話を元にした演目は興味津々。神楽のルーツに近い「岩戸」や「ヤマトタケル」「四剣」も観てみたい。
石見にはたくさんの神楽団体があるようだけど、石見神楽を創り出した街として知られているのが島根県浜田市。その浜田市にある浜田市石見神楽は、2025年の大阪・関西万博に出演してる。
55年前の大阪万博にも出演していて、その時は「大蛇退治」を披露した。そして、今回は55頭の大蛇が登場する舞を披露しているようです。出雲や松江は行ったことあるけど、石見には行ったことないので行く場所リストにいれました。次回、島根旅行で!






















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